昨今、wordpressを使用して企業系のサイト(以下コーポレートサイト)を制作している会社が多いが、本当にコーポレートサイトをwordpress化する必要はあるのだろうかと疑問に感じる事が多々ある。
日本では今wordpressが流行っているが、その流れに乗ってどの会社も『ウチのサイトもwordpressで構築してもらおう!』と考えていないだろうか?
wordpressといえど、全てにおいて万能なわけではありません。寧ろ仕様によっては全くの無駄である事もしばしば。
この辺で一度、wordpress化する必要があるサイトについて考えてみようじゃないか。
目次
1.そもそもwordpressを導入したい理由とは
これからwordpressを導入したwebサイトを作りたいと思っている人は考えて欲しいのですが、何故wordpressを導入したいのでしょうか。
競合している会社もwordpress化しているから?
よくわからないけど流行りに乗っている気がするから?
制作を依頼した会社に進められたから?
様々な理由はあるかと思いますが、恐らく一番多い理由は『よくわからないけど、取り敢えずwordpressにしておけば大丈夫!』でしょう。
どちらにせよ、方向性が定まらないままにwordpress化するのはあまりオススメできませんね。
2.wordpress化することによるメリット・デメリット
2-1.wordpress化するメリット
2-1-1.更新が簡単
wordpress化することにより何より期待できる恩恵は、更新が簡単ということです。
一度構築して貰えば、それほどwebの知識が無くても簡単に更新することが出来ます。元々wordpressはブログシステムとして開発されている為、管理画面内で更新作業を行うことが出来るのです。
システムの部分は管理画面だけでは変更出来ませんが、記事の更新・画像のアップロード等、会社のweb担当が行うような更新作業は全て管理画面内で行うことが可能です。
2-1-2.SEO対策がしやすい
wordpressはSEO対策用のプラグインがいくつか用意されており、それを利用することにより、初心者でも簡単にSEO対策を行うことが可能です。
但し、キーワードの選定などはきちんとしておかないとSEO対策の意味が無いので、多少はSEOの知識が必要になります。
プラグインの説明を丁寧にしてくれているサイトも沢山あるので、調べながら設定すればそれほど苦にならないでしょう。
2-2.wordpress化するデメリット
2-2-1.サイトが重い
wordpress化するにあたり、サイトが重くなる(表示速度が遅くなる)のは避けられません。
プラグインなどを使用してwordpressの表示を高速化する方法はいくつか有りますが、それでも全てHTMLで構築されているサイトに比べると、速度の面では劣ります。
最初でしっかりと対策されていればまだしも、高速化対策がされていないサイトは公開した所で誰も見てくれません。何故なら、表示速度に時間がかかるとユーザーの離脱率も高まってしまうからです。
2-2-2.仕様の変更が難しい
一度wordpress化してしまうと、大幅にレイアウトを変更することが難しくなります。全てHTMLで構築されたサイトであれば簡単に出来る変更も、wordpressで構築したサイトはシステムの都合上、変更に時間が掛かってしまう場合があります。
そのような更新の場合、制作会社へ払う費用も必然的に高くなってしまうというのも難点です。
3.wordpress化することで期待できること
3-1.自社で更新するのが容易
メリットの部分でも少し書きましたが、wordpress化することにより、自社で更新する事が容易になります。
最近自社のサイトをメディアとして売り出す『オウンドメディア』が人気ですが、自社サイトにwordpressを導入することで、オウンドメディア化が捗ります。
3-2.様々なプラグインを導入してコンテンツの充実を図れる
自社でサイトを運用していると、少なからずFacebookやtwitterと連携させたい場合が出てきます。そんな時はプラグインを使用することによって簡単にソーシャルメディアと連携させることが出来るのです。
自社サイトをオウンドメディア化させるにあたって、各ソーシャルメディアとの連携は大切な要素となります。
4.wordpress化を考えるときに気にしたいポイント
4-1.自社で更新か制作会社で運管か
wordpress化するというのは、大前提として『サイトを自社で運用管理する』ということです。
折角wordpress化しても、制作会社に運用管理をお願いするのでは、wordpress化する意味がありません。
因みに、wordpress等のCMSを導入するのはオプションで金額を取られたりするので、自社で運用しないのであれば、ただコストを無駄に浪費している事になりかねないので注意して下さい。
まとめ
wordpressは使い方によっては非常に心強いツールです。
しかし、使用する方向性が明確で無いと、宝の持ち腐れになりますし、思わぬ所で足を引っ張られる可能性もありますので、wordpress化を考える前にまずは仕様を固めることを強くおすすめします。