常々思っていることですが、制作者もクライアントもウェブサイトは作ったら終わりだと思っている風潮に、如何ともし難い歯がゆさを感じております。
大手になればなるほどそういった意識というものは薄れ、とにかく利益と反響を出すために必死になって運用・改善していますが、中小に関しては未だにその風潮が根強く残っているんですよ。
まぁ制作者に関しては特にいうことは無いです、そういう仕事しか出来ないのだなという認識しか僕の中ではないですし、そういう育て方をした環境自体悪いと思ってますから。
しかしクライアントに関しては物申したい。
何故なら利益を出して欲しいから。
本当に利益を出したいと思っている人は、ここから下を見てください。
1.お金を出し渋るのは自由です、でも本来の目的を見失ってない?
ウェブサイトを制作したいと思っている人の殆どは、会社の認知度を上げたかったり、商品をネットで積極的に販売していきたい…つまり最終的には利益を上げたいという気持ちを持ってウェブサイトを制作したいと思っているはず。
それを事もあろうに
とにかく安くで制作したい・利益を上げたい
だなんて考えていませんか?
自分たちでどうにか出来るのであれば構いませんが、業者に頼んでウェブサイトを制作するわけですから、そんなに安くて良いウェブサイトを制作できる訳がないでしょう。
その事を理解できていないから安くで発注して失敗してしまう人が多いのです。
勿論、中には安くて良いサイトを作ってくれる人もいるでしょうが、それは間違いなくレアケースですし、何らかの繋がりがない限りは安くて良いサイトを作ってもらうことなんて不可能だということは覚えておいてください。
2.デザインだけを意識して作っているのもダメ
ウェブサイトを制作してもらう上で、やはり気になるのがデザイン性だと思います。
僕もデザイン性は非常に大切だと考えてはいますが、そこにすべての比重を持って行ってしまうと、実は失敗してしまいます。
というのも、あまりにもデザイン性を重視しすぎてしまうと、画像が多くなってテキスト量が少なくなるという悪循環が起こりやすく、SEO的に失敗したウェブサイトが出来上がってしまいうのです。
デザイン性が良いほどクライアントサイドは満足するでしょうが、
ぶっちゃけお客様はそこまでデザイン気にしてないし、そんなことよりも見やすさ重視ですから。
勿論、デザイン性とユーザビリティとSEOを兼ね備えたウェブサイトを作れたら一番いいですが、それだけのサイトを作るとなると普通に数百万~一千万単位のお金が掛かります。
3.技術料を甘く見るな
日本人の非常に悪いところなんですが、とにかく安く、あわよくばタダで出来るならやって欲しいと思ってしまう所があります。
例えば、デザインのちょっとした戻しがあったとします。
これが1度だけの戻しなら良いのですが、2回、3回と戻しが続くとドンドン工数がかさみます。
メールでのやりとりと実際に修正にかかる工数を考えると、数時間かかってしまうこともザラですし、クライアントの返信が遅れてしまうと確認・着手に時間がかかってしまい、かなりの時間をロスしてしまう事にも繋がります。
それでいてタダで作業するのが当たり前なんて思うのはいささか傲慢というものではなかろうか。
例えば、時計の電池を専門店で交換してもらう際、ブランド物の時計だと電池交換だけで数千円掛かってしまう場合があります。
慣れているからこんなの簡単に電池交換できるはずだし、すぐ終わるのにこんなに高くつくなんておかしい!なんて思う人が多いわけですよ。
でも、その慣れって技術が伴っているから慣れているわけで、同じようなことを自分で出来るかといわれると、実際は出来ないはず。
その技術が培われるまでの時間と労力を考慮すれば、その数千円という金額は正当な対価なんです。
技術料が正当かどうかを判断するのは、自分が同じことを同じ時間で本当に出来るかどうかを考えてみると、わかると思います。
4.まとめ
つまり、お金を出し惜しみするのではなく、その出したお金を作ったウェブサイトでどう還元していくか、マネタイズすることが大切だと考えます。
そのためには制作者だけでなく、クライアントも協力し合い、良い物を作っていくという心がけをしなければならないと思うのです。
だから、もうちょっと技術者に正当な対価を払ってあげましょう。そしたらもっとやる気出してくれますから。